アトピー性皮膚炎にとって保湿は生命線

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が全身の至る場所にできる病気で、軽くなる・悪化するという状態を繰り返す病気です。普通なら何ともない程度の、ほんの少しの皮膚への刺激であっても、このアトピー性皮膚炎の方にとってはその症状を悪化させる要因となってしまうのです。

このアトピー性皮膚炎の特徴的な症状には、皮膚のかさつき・赤く腫れる・ただれるなどがあり、そのかゆさからかきむしってしまう事もしばしば。これを繰り返す事で、皮膚が厚みを帯びて固く固まってしまう状態になってしまうのです。

アトピー性皮膚炎の症状は左右対称に現れる事が多く、年齢によって症状の現われる場所には、ある程度の規則性があるとされているのです。

以前は幼児中心の病気だと考えられていましたが、現代では大人のアトピー性皮膚炎も増加傾向にあり、年連・性別などに関係なく罹患する病気だとされているのです。

(アトピー性皮膚炎の原因)
アトピー性皮膚炎の原因は一つだけではなく、複数の要因が複雑に作用しあう事で発症していると言われているのです。

■アトピー性皮膚炎の原因/乾燥肌
乾燥肌によるバリア機能の低下が原因で、皮膚への外的な刺激から肌を守る事が出来なくなってしまいます。そのため、ダニ・カビなどのアレルゲン物質をはじめ、細菌やウイルス・汗・湿気や着ている洋服に至るまで、肌への刺激要因となり発症するのです。

■アトピー性皮膚炎の原因/アレルギー体質
アレルギー体質の場合、ダニ・カビ・ハウスダスト・花粉など、あらゆるアレルゲン物質にカラダが反応してしまい、かゆみや炎症を引き起こすのです。

このアレルギー体質は遺伝的要素が大きく影響していると言われていて、アトピー性皮膚炎を持つ人には、家族にも何らかのアレルギー疾患があると指摘されています。

■アトピー性皮膚炎の原因/外敵刺激
この外的刺激には、ダニ・カビ・ハウスダスト・花粉などのアレルゲン物質、犬や猫などの動物、細菌やウイルス、洋服・金属・スキンケアなどの生活の中で触れる物や、紫外線・気温の変化・雨や湿気など、ありとあらゆるものが外的刺激としてアトピー性皮膚炎を悪化させるきっかけとなってしまうのです。

これらの要因が複雑に絡み合ってアトピー性皮膚炎は引き起こされているのです。

■アトピー肌を保湿する際に注意することは

(悪化している時の保湿には要注意!!)
アトピー性皮膚炎の肌は、保湿を行う事によって改善される場合があります。ただしこの保湿を行っても良いのは症状が比較的落ち着いている状態の場合。状態がひどく悪化している時には、さらに進行させてしまう場合もあるのです。状態を把握した上で保湿を行いましょう。

(保湿の目的と効果的な保湿剤について)
アトピー性皮膚炎の保湿目的は大きく分けて2つ。1つめは肌表面の保護を行い、肌への刺激を最低限に抑える事。

そのためには、肌の表面をしっかりとカバーして、皮膚への刺激を抑制する・肌内部からの水分の放出を防いでくれる保湿剤を使用します。代表的な保湿剤がワセリンです。このワセリン、塗った後もべたつきが続きますので、使用感は決して良い物ではありません。しかし、これが皮膚表面をあらゆる刺激から守ってくれている証拠なのです。そして、ワセリンの成分そのものの刺激が少ないため、副作用のリスクが非常に低いとされているのです。これがアトピー性皮膚炎にワセリンが使われている理由なのです。

もう1つは、肌内部の角質層の水分バランスを整え、肌本来のバリア機能を回復させる事。そのためには、角質層内への水分補給が必要。スキンケアなどで水分を補給する方法も有効なのですが、これにはリスクも。

多くのスキンケアアイテムには、保湿に有効な成分とともに、添加物が入っている場合がほとんど。こうなると、その添加物が肌への刺激材料となってしまう場合があるのです。それを避けるために有効な保湿剤「ヒルドイド」、別名「ヘパリン類似物質」

この「ヒルドイド」は、角質層の水分保持をサポートするほか、皮膚の炎症を抑える効果が期待できる優秀な保湿剤なのです。

「ヘパリン類似物質」配合のクリームはドラッグストアなどでも入手できますが、添加物などのリスクを考えると、病院で処方される「ヒルドイド」が一番安全だと言えるのかもしれません。

これら二つの条件が整う事で、アトピー性皮膚炎の状態が落ち着く場合があるのです。それぞれの目的・肌の状態にあったアイテムを選択しましょう。

(油を使った保湿は?)
保湿に良いとされている亜麻仁油・馬油・椿油・ひまし油などで保湿を行う事があるのですが、これはリスク大の方法。

なぜなら、アトピー性皮膚炎には外的刺激に対する弱さといったリスクが存在しているからなのです。そして、これらの油に共通しているのが、含まれる成分が角質層にまで届いてしまう事。

一見して良い事の様に思えますが、実際にはNG。これらの成分が角質層内に浸透する事で、角質層内のバランスが崩れ、これまで以上にアトピー性皮膚炎を悪化させる要因となり得るのです。

肌や症状との相性が良ければ改善が望めるかもしれませんが、悪化させてしまうといったリスクが大きく存在している事を忘れてはいけません。アトピー性皮膚炎の改善をと塗った「油」によって、かえって悪化する事は避けたいものです。

保湿目的で塗る油選びは慎重に行いましょう。

■治療によく使われるステロイド軟膏の副作用とは

一般的なアトピー性皮膚炎に用いられるステロイド外用薬。急性期には有効な対策となる反面、副作用があるのです。

(リバウンド)
その副作用で最も顕著に現われるのが「リバウンド」。使用を中断した途端、アトピー性皮膚炎の症状が強く出てしまう状態の事。これは、使用期間や頻度・量と相関関係があるのですが、必ずしも全員に起こる症状ではないのです。

(アレルギー・感染症リスクの増大)
アトピー性皮膚炎の場合、そうでなくても皮膚の持っている免疫力が低下している状態。そこにステロイドを使用するという事は、免疫力をさらに低下させているという事に繫がるのです。

そうなると、これまで以上に皮膚への刺激に対して敏感に反応する状態となってしまう他、アレルゲン物質への過剰反応・細菌やウイルスへの抵抗力が落ちてしまうのです。

(アトピー性皮膚炎の悪化・慢性化)
このように、ステロイドを長期間使用する事で、アトピーの悪化、あるいは慢性化を招く危険を伴います。それを防ぐためには、使用期間・量・中断や再開のタイミングなど、医師の指示を守って使用する必要があるのです。

■保湿には刺激の少ないワセリンやヒルドイドが最適

ステロイドは怖いと言われ続ける理由がよくわかりました。できる限りステロイド軟膏を使わないためにも、アトピー性皮膚炎を悪化させる前に、安全で刺激の少ない保湿剤でしっかりとケアを行いましょう。

そのためには、「ヒルドイド」で角質層内の水分保持と炎症を抑え、「ワセリン」で肌表面をしっかりとコーティング。この組み合わせが一番安全で効果的な方法なのではないでしょうか?

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